家電量販店で販売されている冷蔵庫の展示品(見本品)。訳あり価格で他の新品冷蔵庫より価格も抑えられているので気になる方は多いと思います。
でも新品と違い、展示品の購入は不安という声も多いです。
絶対に辞めておいた方が良いとは言いませんが、すぐに手を出すべきではありません。
今回は家電量販店での販売員歴10年以上の私nananが、冷蔵庫の展示品について詳しく解説していきます。
本記事の信頼性
この記事は家電販売歴10年以上の私nananが書いています。
おうちに居ながら皆さんの家電選びのお手伝いが出来るように日々記事を執筆中。
- こんな悩みを解決します
- ・冷蔵庫の展示品を購入すると壊れやすい?
・製品の保証はどうなってるの?
・冷蔵庫展示品の購入時にチェックすべきポイントは?
Contents
【結論】冷蔵庫の展示品購入はあまりおススメしません
家電量販店で長く販売員として働いている私からすると、冷蔵庫の展示品購入はあまりおススメできません。
実際に冷却して使い続けているわけでもないので故障しやすいなどではありませんが、別の理由が3つあります。
- 冷蔵庫本体の摩耗が進んでいる
- 延長保証が適用されない
- そこまで綺麗にクリーニングしてくれない
それぞれ詳しく解説していきます。
冷蔵庫本体の摩耗が進んでいる
基本的に展示品の冷蔵庫が処分販売されるのは、その冷蔵庫が生産完了になるときです。つまり半年~1年間展示され続けている場合がほとんど。
その間に、販売員やお客様から何度も冷蔵室のドアや野菜室、冷凍室の引き出しの開け閉めがされています。特に集客の多い大型店は店員やお客様が何度も触っているので摩耗が進んでいます。
小さなお子様が乱暴に商品を扱っていたり、野菜室や冷凍室の引き出しにぶら下がったりもしていることもあるのでレールが少し歪んでいることも昔ありました。
冷蔵庫内もイメージしやすいように、実際に鍋やお皿を収納して展示するので棚にキズが入っていることもあります。
冷蔵庫が展示品処分になるパターン
一般的に冷蔵庫は生産完了時に展示品処分となることが多く、その場合は上述のとおり展示期間が長くなりリスクが生まれますが、他にも展示品処分で値引き販売される場合もあります。
・誤販売、設置不可に伴い店舗へ返品された場合
・型落ち品が台数限定セールで入荷している場合
これらの場合は展示期間が短い上にほぼ開梱しただけの新品同様なのでリスクも少なくおススメです。
延長保証が適用されない
展示品処分の冷蔵庫は展示のために開梱しているので、適用される保証は基本的にメーカー保証の1年のみです。
家電量販店独自の5年や10年の延長保証には加入できないので、2年目以降に不具合があった場合は自費で修理ということになります。
故障が不安な方には全くおススメしません。
そこまで綺麗にクリーニングしてくれない
展示品処分の冷蔵庫が無事に購入されたあと、その冷蔵庫のクリーニング作業や梱包作業をするのは専門業者では無いケースがほとんどです。
そのお店の人が通常業務の合間にやる場合が多いですし、大体こういう作業は入社歴が短い社員が担当しているのでクオリティはそこまで高くありません。
除菌作業なんかもありません。普通にホコリやシール跡など目立つものを拭いたりして取り除くくらいですので過度な期待は禁物です。
使用済みもあるので注意
返品対応で数日使用済みの冷蔵庫が展示品処分として販売されるケースもあります。
店員が可能な限り庫内の拭き掃除はしていますが、ニオイが残っていたり、液だれなどで庫内が汚れているものもあります。特に給水タンクはフィルター交換が行われずそのまま販売されることもあるので要注意!
かならずその展示品が使用済みかどうかを確認しましょう!
冷蔵庫の展示品購入時にチェックすべきポイント
冷蔵庫の展示品を購入しようとするなら必ずチェックしておいて欲しいポイントを紹介します。
- キズや破損の場所確認
- ドアや引き出しのガタつき確認
- 付属品の確認
- 展示期間の確認
- 配送設置日の確認
それでは各項目ごとに詳しく解説していきます。
キズや破損の場所確認
売場で不特定多数の人が触っている展示品。キズが付いていても全く不思議ではありません。特に目立つ正面部分は注意深くチェックしておきましょう。
庫内に関してはキズはどちらにしろ使っていると発生していくものなのであまり気にしなくてよいですが、棚部分が欠けている、ヒビが入っていることもあるので念入りにここもチェックです!
チルド室の引き出し、製氷用の給水タンクなども接客時に販売員が頻繁に触っているので念のため確認しておきましょう。
ドアや引き出しのガタつき確認
展示品は販売員やお客様から何度もドアや引き出しの開け閉めがされています。雑に扱われてしまうことも多く、摩耗が進んで開け閉め時に引っ掛かりやガタつきがあることも。
展示品を購入する場合、キズ確認はしっかりやるもののガタつき確認は店員もあまりチェックしません。
購入する場合は自主的にドアや引き出しの開け閉めをして確認しておいた方が良さそうですね!
付属品の確認
店舗側で紛失していたり、一度別のお客様宅で使用されたものなどは付属品が完全に揃っていない場合があります。
取扱説明書やメーカー保証書はもちろん、自動製氷対応モデルならアイスシャベル(氷をすくうスコップ)などがしっかりあるかの確認をしましょう。
もちろん棚やポケット、給水タンクなど新品同様に揃っているかもチェック。もし揃っていなければ店側で準備してもらえないかの交渉もした方が良いです。
展示期間の確認
展示期間が長ければ長いほど、本体が摩耗している可能性は高くなります。
店員の誤販売や搬入不可での展示品処分などは展示期間がかなり短い場合があるので見つけたらラッキーですね!
ちなみに展示品処分でお得になった冷蔵庫を探すなら集客の少ない田舎や郊外の店舗がおススメ。
あまり他人が触っていないので摩耗が少なく綺麗な状態で残っている可能性が高いです。
配送設置日の確認
展示品は購入された後、展示品のクリーニング作業や梱包作業で時間が掛かります。
いつ配送設置が可能なのか、時間指定はできるのかなどをしっかり確認しておきましょう。
冷蔵庫の展示品購入を検討する前に型落ち品を探そう
格安の展示品処分を狙うのももちろん良いのですが、新品で安く買える型落ち品があればそっちの方が全然アリですよね?
タイミングによっては型落ち品をゲットできるチャンスがあるので、狙えるならしっかり狙っていくとお得に買い物ができますよ。
セールのタイミングは要チェック
家電量販店では基本的に最新機種が並べば、型落ち品はほとんど販売されていません。
しかし以下のタイミングで型落ち品が入荷、販売されていることがあるので要チェックです。
- GW、お盆、正月セール
- 新店オープン、リニューアルオープンセール
- 決算セール
セール期間中の目玉商品として家電量販店がメーカーにお願いして型落ち品をかき集めるときがあります。
とくに新型が発売したすぐあとなどは同等クラスの冷蔵庫でも10万円以上安く購入できることもあるので見つけたら絶対に買った方がよいですよ!
ネットで型落ち品がまだ販売されている
実はAmazonなどのネットショップでは型落ち品が販売されているのでそこを狙うのもおすすめ。
R-HWC54T(日立)
現行モデル価格:250,200円(R-HW54V)
※2025年1月1日時点
2023年に発売した日立のファミリー向け冷蔵庫。日立はここ数年大きく性能の変更はないので型落ちモデルで充分です。
ネット購入も今は昔ほどリスクが少なくなったのでチェックしておくべきポイントを押さえておけば安全にお買い物出できます。
大型家電のネット購入についてさらに知りたいならこちらもチェックしてみてください。
まとめ
冷蔵庫の展示品処分は新品で販売されるよりも10~20%ほど安く購入できるので、相当魅力ではありますが購入時は注意が必要です。
家電量販店で展示品を見続けてきた身としてはあまりおススメしません。
展示品購入をおススメできない理由がこちら。
- 冷蔵庫本体の摩耗が進んでいる
- 延長保証が適用されない
- そこまで綺麗にクリーニングしてくれない
逆にこの部分が納得できるなら全然おススメ!
展示品購入後、傷や摩耗についてなどの理由による返品対応は難しい場合がほとんどなので購入前にしっかりチェックしておきましょう。
型落ち品が新品であればそちらがより安心なので、まずは型落ちの新品冷蔵庫を探すと良いですよ。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。