
中国メーカーのXiaomi(シャオミ)から3万円台でドラム式洗濯機が発表されたことが話題になっています。
Xiaomi「3万円台の12kgドラム式洗濯乾燥機」新発売、10年保証付きの大容量薄型静音モデルでスマホ連携も可能に
話題の理由はただ安いからだけではありません。スマホ連携などの機能をしっかり詰め込み、保証もしっかりしていることによる『高コスパモデル』となっているから驚きです。
「日本でも早く発売して欲しい!」「日本メーカー終わったな」という声も多く、期待度が高いXiaomiのドラム式洗濯機を今回は徹底解説していきます。
本記事の信頼性
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約4万円!Xiaomiドラム式洗濯機概要
Xiaomiドラム式洗濯機の特徴
型式:XHQG120 MJ101
発売日:2025年7月17日 ※中国での販売
販売価格:1899人民元(約3万9400円)
洗濯容量/乾燥容量:12kg/9kg
本体寸法(mm):幅595×奥行き610×高さ810
主な機能:AIアシスタント / 温水洗浄 / 高温スチーム除菌
洗濯容量12kgという大容量モデルなのに金額は4万円以下という圧倒的な安さ。それだけではなく、奥行き610mm、高さ810mmという超コンパクト設計が魅力的です。

日本国内メーカーの12Kgモデルは奥行き約70cmが一般的。奥行き610mmは縦型式洗濯機を設置したときと奥行き感が同じになります。
また、乾燥容量が9Kgの家庭用洗濯機は、今現時点で日本国内製品には存在していません(日本では乾燥容量7Kgが最大)。家族の洗濯物を数日分まとめ洗いするときも安心の大容量になるので、これもまた期待が高まっているポイントです。
高温スチームによる除菌にも対応。除菌率99.999%なので衛生ケアも充実しています。
日本国内モデルとの金額差
Xiaomiと同じ洗濯容量12Kgの日本国内の人気モデルと比較してみました。
メーカー(型式) | 販売価格 | 本体寸法(mm) |
---|---|---|
Xiaomi(XHQG120 MJ101) | 約39,400円 | 幅595×奥行き610×高さ810 |
パナソニック(NA-LX129D) | 318,780円 | 幅604×奥行き722×高さ1,060 |
東芝(TW-127XP4) | 229,686円 | 幅600×奥行き720×高さ1,060 |
日立(BD-SV120K) | 175,235円 | 幅600×奥行き716×高さ1,065 |
ニトリ(ND120KL1) | 129,900円 | 幅600×奥行き664×高さ857 |
格安ドラム式洗濯機ブームの火付け役であるニトリと比べても3分の1、国内シェア1位のパナソニックと比べると何と8分の1の価格でXiaomiは購入できます。

ちなみにXiaomiの価格に近いドラム式洗濯機を探したところ、ニトリの洗濯容量6Kgタイプを見つけました。
価格は2025年7月20日時点で49,900円。しかし洗濯容量はXiaomiの半分ですし、乾燥機能非対応なので性能差が大きく違います。
Xiaomiはなぜそんなに安くできる?
Xiaomiといえば日本ではスマホやスマートウォッチなどのガジェットの方が知名度が高いですが、どれもとにかく低価格。Xiaomi は「スマホも IoT 家電も、純利益は 5 %を超えない」と公式が宣言しています。
端末そのものではほとんど儲けず、サービス課金や広告で利益を回収する “エコシステム型” ビジネスを採るため、製品価格を極限まで下げられるようです。
Xiaomi to cap hardware profit margin
今回のドラム式洗濯機については、乾燥方式を省エネ性の高いヒートポンプ式ではなく、製造コストを抑えることができるヒーター式を採用することで製品価格を安く抑えています。
乾燥方式はおそらくヒーター式
名言はされていませんが、Xiaomiのドラム式洗濯機は本体価格の安さから考慮しても、ヒーター式を採用していると思われます。
ヒーター式のメリット・デメリット
- ヒーター式のメリット
- ・本体価格を低価格にできる
・コンパクトサイズにしやすい
・高温乾燥なので除菌効果が高い
- ヒーター式のデメリット
- ・光熱費が高い
・高温なので衣類が縮みやすい
伸縮性の高い靴下やインナー類はすぐに縮んでしまうのがヒーター式のデメリットですが、コインランドリーやホテルの乾燥機はヒーター式のモデルがほとんど。どうしても縮んでほしくないのであればヒーター式はオススメしづらいです。
AIセンサーで乾燥しすぎを抑制
温度と湿度を計測できるセンサーを搭載しているので、乾燥しすぎを抑制してくれます。余計な電気代や衣類の傷みを抑えることができるメリットがあります。
ちなみに、日本国内メーカーだとシャープや東芝が同様の訴求をしています。
乾燥したときの時間と電気代
公式発表はありませんが、洗濯乾燥で3.5〜4時間というレビューもありました。電気代に関しても正確なデータは見つけることができませんでしが、一般的にヒーター乾燥方式は50〜60円ぐらいの電気代が掛かります。
耐久性は大丈夫?10年保証の内容をチェック
モーター10年保証
Xiaomiのドラム式洗濯機に搭載されているモーターに対して10年の保証が付いています。洗濯機全体に10年保証ではないので注意しましょう。
搭載されているモーターは1分間に1200 まで回転する DD(ダイレクトドライブ)インバーターモーターを採用し、低振動・低騒音・長寿命を実現しています。
DDモーターとは?
モーターを洗濯槽(ドラム)に直接取り付けて回転させる方式で、ベルトやギアを挟まないので静かでパワフル。夜間や早朝の洗濯時に振動や音が気になるという人にオススメです。故障したときの修理費用が高くなりやすいことがデメリットとして挙げられます。
日本での発売はいつ?
現時点で日本での発売予定はなし
2025年7月20日時点で日本での販売は予定されていません。Xiaomi側も日本からの期待の声は届いているようですが、日本の電圧に合わせた再設計や日本語での取扱説明書、サポート体制の構築を考えると、約4万円という販売価格は維持できないと思われます。
日本で買える格安ドラム式洗濯機は?
乾燥機能を搭載し、日本国内で使用できる格安ドラム式洗濯機についてはやはりニトリでしょう。
ニトリを含めた各メーカーの低価格ドラム式洗濯機を別記事で解説しているので、気になる人はチェックしてみてください。
よくある質問(FAQ)
ヒーター式とヒートポンプ式、どっちが省エネ?
省エネ性はヒートポンプ式の方が良いです。ヒーター式は電気代だけでなく、除湿方式によっては水道代も余分に発生する場合もあるのでランニングコストを重視するならヒートポンプ式のタイプを選びましょう。
機種 | 乾燥方式 | 電気代 |
---|---|---|
ES-X12C | ヒートポンプ式 | 約18円 |
ES-K11C | ヒーター式 | 約52円 |
Xiaomiのドラム式洗濯機はどこで買える?
現在日本国内での販売はされておらず、中国サイトで購入したとしても日本の電圧に対応していない、保証の対象外などの理由で使用不可とされています。
縦型とドラム式洗濯機 どっちが良い?
それぞれの良さがありますが、シンプルに「乾燥機能を使うかどうか」で考えましょう。乾燥機能はやはりドラム式洗濯機の方が効率よく運転できます。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
ドラム式洗濯機の電気代は1ヶ月でいくら?
乾燥方式や機種によって金額は変わってきますが、ヒートポンプ式、ヒーター式でそれぞれの電気代の目安を計算するとこんな感じです。
- ヒートポンプ式:600〜1,240円
- ヒーター式:1,550〜1,860円
1日1回×31日間で計算。
ちなみに浴室乾燥は1回(3時間)使用すると、約120〜130円の電気代がかかります。毎日やると約4,000円になるのでかなり高いです。
一人暮らしにドラム式洗濯機は贅沢?
最近、コンパクトタイプで今までよりも価格を抑えたドラム式洗濯機が各メーカーから、一人暮らしでもドラム式洗濯機を購入する人が増えています。家族住まいと違い、家事を全て自分自身でやる必要がある一人暮らしこそ、本来家事負担を減らせるドラム式洗濯機との相性が良いです。

大学生の方でもドラム式洗濯機を選ぶ方増えています。特に女性の方は防犯上、外干しが厳しいので乾燥までできるドラム式が人気です。
一人暮らしの部屋でも設置しやすいコンパクトタイプのドラム式洗濯機特集はこちらをチェックしてみてください。
まとめ
Xiaomiのドラム式洗濯機は洗濯容量12kgと大容量ながら日本円で4万円以下と格安で登場しました。本体奥行きも61cmとスリムで設置性も抜群です。Xiaomiはハードで利益を取らず、ネットワーク連携などでのソフトウェア面で利益を得るビジネスモデル、初期コストの安いヒーター式の乾燥方式を採用することで徹底的に製品の価格を抑えています。
日本でも発売を希望する声が高まっていますが、現時点での販売予定はありません。

今後もし日本に進出するにしても価格は4万以下では厳しいと思いますが、今の相場よりも大幅に安い価格で発売してくれることを期待しちゃいますね!
ドラム式洗濯機は干す手間がなくなって家事ストレスを大幅に減らせる家電です。Xiaomi洗濯機の日本進出を待つのも一つの手ですが、多少高くても充分恩恵を感じることができると思いますので、是非早めにドラム式洗濯機生活を体感して欲しいと思います。
こちらの記事もドラム式洗濯機選びの参考にどうぞ!