ニトリから格安ドラム式洗濯機が発売しました。他のメーカーが20~30万円で販売する中で、10万円を切る価格設定で話題になっています。
「安かろう、悪かろう」なのか、それともコスパ抜群洗濯機なのかを徹底検証していきます。
本記事の信頼性
この記事は家電販売歴10年の私nananが書いています。
おうちに居ながら皆さんの家電選びのお手伝いが出来るように日々記事を執筆中。
- こんな悩みを解決します
- ・ニトリのドラム式洗濯機って実際にどうなの?
・ニトリのドラム式洗濯機の評判は
・ニトリのドラム式洗濯機はどこのメーカーが作ってる?
Contents
ニトリのドラム式洗濯機の特徴
ニトリは家電を中心に取り扱うメーカーではないので、公式サイトの商品ページを見ても、あまり詳細がわかりづらいです。
ニトリの家電は基本的に中国のメーカーに製造してもらっているので、今回のドラム式洗濯機も同様です。作りとしてはAQUAのドラム式洗濯機に作りが近いのでハイアール系かなと予想しています。
取扱説明書も含めてチェックし、家電のプロとして徹底解説していきます。
洗濯容量10㎏タイプと12㎏タイプの2種類から選べる
対応している機能はどっちの容量を選んでも同じですが、2つの容量がラインナップされています。
本体寸法については奥行きだけ違ってくるので選ぶときは注意が必要です。
- ニトリドラム式洗濯機の寸法
- 洗濯容量10㎏タイプ:幅600mm×奥行き595mm×高さ857mm
洗濯容量12㎏タイプ:幅600mm×奥行き664mm×高さ857mm
12㎏タイプになると奥行きが約66cmになりますが、乾燥機能つきドラム式洗濯機の一般的な奥行きは70cm超えてくるのでニトリは相当コンパクトです。
洗濯容量10㎏タイプ ND100KL1
- 仕様
- 価格:99,900円
洗濯容量/乾燥容量:10㎏ / 5㎏
カラー:ホワイト / ブラック
洗濯時間(約):38~44分
洗濯乾燥時間(約):68~466分
乾燥方式:ヒーター式(水冷除湿)
使用水量(約):10㎏洗濯時70L / 5㎏洗濯乾燥時109L
運転音(約):脱水時45db
一人暮らしで設置条件が厳しい場合におすすめのタイプ。奥行きが60cm以下ということは縦型式洗濯機とほぼ同じ奥行きということなので設置性はかなり高いです。
一度ドラム式洗濯機を検討したけど入らなかった…という方にもおススメ。乾燥機能が付いててこの奥行きは他にあまりありません。
洗濯容量12㎏タイプ ND120KL1
- 仕様
- 価格:129,900円
洗濯容量/乾燥容量:12㎏ / 6kg
カラー:ホワイト / ブラック
洗濯時間(約):38~44分
洗濯乾燥時間(約):68~466分
乾燥方式:ヒーター式(水冷除湿)
使用水量(約):12㎏洗濯時85L / 6㎏洗濯乾燥時115L
運転音(約):脱水時48db
家族で使う場合でも安心の容量。縦型式洗濯機に比べるとさすがに奥行きはありますが、それでも数センチの差しかないのでこちらも設置性はかなり高いです。
今までは搬入設置時に高さNGだった場合はAQUAが有力候補でしたが、さらに予算を抑えたいという方にはこのモデルが最有力になります。
ニトリのドラム式洗濯機 機能
ニトリのドラム式洗濯機は超低価格ながらも結構機能が豊富です。特に便利な機能がこちら。
- 特急洗乾コース
- 温水洗浄
- 乾燥フィルター自動洗浄
- パッキン自動洗浄
特急洗乾コース
2㎏までの容量制限はありますが、たった60分で洗濯から乾燥までを終わらせてくれるコース。一人暮らしならほとんどこの機能だけでやっていけると思います。
一人分の1日あたりの洗濯物の量が1.5㎏と言われているので毎日洗濯するなら充分です。
特急洗乾コースの注意点
洗い時間1分、すすぎ1回のみになるのでほとんど汚れていない衣類でないとしっかり汚れを落とすことはできません。食べこぼしなどは落としきれない可能性が高いです。
温水洗浄
洗濯機内で水を温めて温水にして洗濯できます。大手メーカーも上位モデルに採用している機能で、洗浄力をかなり向上できるので汚れ落ちにこだわる人におすすめです。
温度は約20℃、30℃、40℃、60℃と設定可能。
特に便利なのが40℃。ワイシャツや枕カバーなどの黄ばみ対策に有効です。
この温度帯だと、皮脂が溶けだす&洗剤の酵素活性化の効果で高い洗浄パフォーマンスを発揮できます。
お手入れが楽
乾燥機能つきの洗濯機は「乾燥フィルター」があり、毎回お手入れが必要ですが、ニトリのタイプは自動洗浄機能が搭載されているのでお手入れ不要。ドアパッキン部分も同様に毎回自動洗浄してくれるので普段のお手入れが相当楽になっています。
週に1回、洗濯機下部にある糸くずフィルターを掃除。あとは気になる部分があれば日常のお手入れするくらいでOK!
もちろん、月に1回程度で洗濯槽の槽洗浄を推奨しますが、それでも他に比べると手入れが楽になっています。
ニトリ ドラム式洗濯機のメリット
ニトリのドラム式洗濯機のメリットをまとめました。
- コンパクト設計
- 格安
- スピード洗濯乾燥
コンパクト設計
- ニトリドラム式洗濯機の寸法
- 洗濯容量10㎏タイプ:幅600mm×奥行き595mm×高さ857mm
洗濯容量12㎏タイプ:幅600mm×奥行き664mm×高さ857mm
一般的なドラム式洗濯機に比べて奥行きと高さがとにかくコンパクト。
私も家電量販店で案内をしている際に、ドラム式洗濯機希望のお客様が奥行きや高さで設置できなかったという声をよく聴いてきました。
今までは諦めて縦型洗濯機にするしかなかったですが、これからは諦めずに済む方が増えるはずです。
とにかく格安で購入できる
洗濯容量10㎏以上の乾燥機能つきドラム式洗濯機であれば、一般的に20万~30万円します。それが洗濯容量10㎏タイプであれば10万円以下で購入できるのはまさに価格破壊です。
縦型洗濯機でも乾燥機能がついたら、国内大手メーカーだと10万円以上はするので使用水量などの光熱費を考えるとニトリのドラム式洗濯機は選ぶ価値があると思います。
2㎏を60分で洗濯乾燥までできる
汚れていない衣類であれば2㎏の量を1時間で洗濯から乾燥までできる「特急洗乾コース」が優秀です。
洗濯するのを忘れていたとしても朝から慌てずに済みます。
パナソニックや東芝などの国内大手メーカーのドラム式洗濯機にも搭載されている人気機能。私もこのお急ぎコースはお世話になっています。
ニトリ ドラム式洗濯機のデメリット
もちろんメリットばかりではありません。プロの厳しい目でチェックし、デメリットを洗い出しました。
- 乾燥能力は高くない
- ホコリ詰まりのリスクあり
- 洗剤自動投入非対応
- ドアの開きに注意
乾燥能力にあまり期待してはダメ
ニトリのドラム式洗濯機は水冷除湿タイプのヒーター式を採用しています。洗濯機本体の価格を抑えることができますが、デメリットが多いのも特徴です。
- 水冷除湿タイプヒーター式乾燥のデメリット
- ・高温乾燥で衣類が縮みやすい
・電気代が高い
・乾燥時に冷却のため水道水を追加で使用する
また、他のドラム式洗濯機に比べて乾燥時間が長い可能性が高いです。乾燥する衣類の量や質、周囲温度などで変動はしますが、取扱説明書によると最長466分とのこと。つまり7時間以上かかるとのことなので相当な長さになります。
コンパクト設計=洗濯槽内も小さいということなので乾燥使用時の衣類のシワ伸ばし効果もそこまで期待できないです。
洗濯から乾燥までの電気代については公式サイトの仕様には記載がありませんでしたが、ニトリに問い合わせたところ、以下の返信がありました。
ND100KL1(10㎏タイプ)の電気代は55円になります。
ND120KL1(12㎏タイプ)の電気代は計測していないようです。
12㎏タイプについては正確な数字は不明ですが、ヒーター式なので恐らく1回あたり60円前後になると思います。省エネ性の高いヒートポンプ式が30円前後なので約2倍の電気代です。
乾燥フィルター自動おそうじはリスクあり
乾燥フィルター自動お掃除は日立やAQUAでも採用されていますが、これトラブルがやはり多いです。個人的にはあまり信用していない機能。
ニトリの場合は水でフィルターを洗い流すようですが、100%しっかりホコリを除去するというのは難しいはず。
ドラム式洗濯機はホコリ詰まりでのトラブルが多いので、しばらくして乾燥できなくなり修理という可能性が他より高くなります。
洗剤自動投入モデルではない
洗濯機選びにおいて、最近人気の「洗剤自動投入」には対応していません。洗濯するときにその時の洗濯量に合わせて洗剤を測って投入する必要があります。
左開きのみ
国内大手メーカーのドラム式洗濯機であれば、ドアの開きを選べるモデルが多いですがニトリは左開きのみ。
購入を検討するときは設置場所の状態をチェックして使いづらくないかを確認しましょう。
洗濯機設置場所の右側に壁がある場合は注意です。
ニトリ ドラム式洗濯機をプロが評価!
仕様や搭載されている機能などから、ニトリのドラム式洗濯機を買って「後悔する人」と「後悔しない人」をそれぞれ紹介していきます。
買うべき人
一番おすすめなのは一人暮らしでドラム式洗濯機を使いたい人。
コンパクト設計で狭い部屋でも設置しやすいですし、乾燥まで洗濯機にお任せできるので家事負担を大きく減らすことができます。
- ニトリのドラム式洗濯式を買うべき人
- ・一度の洗濯量が少ない
・そこまで衣類が汚れることが少ない
・コンパクトな洗濯機を探している
・価格をとにかく抑えたい
買わない方がよい人
性能重視ならニトリのドラム式洗濯機は避けた方が無難です。温水洗浄やお手入れ性の高さをこの価格帯で搭載しているのは確かに素晴らしいですが、基本性能はそこまで高くありません。
- ニトリのドラム式洗濯式を買わない方がよい人
- ・普段から洗浄力を重視したい
・光熱費を抑えたい
・故障リスクが少ない方がよい
・乾燥時間が遅いと困る
衣類が汚れやすい子供がいる家庭は性能に満足しにくいので初期投資が高めでも高性能モデルを選ぶようにしましょう。
国内大手メーカーのドラム式洗濯機を特集しているので気になる方はこちらも読んでみてください。
ニトリで家電を買うときの注意点
ニトリで大型家電を購入するときの注意点をまとめました。購入前にしっかりチェックしておきましょう。
配送料金をしっかりチェックしておく
ニトリで家電購入をするときは、家電量販店とは違って配送料金が発生します。
- 大型家電の配送料金
- 配送設置料:4,400円
・土日祝日配送希望:+1,100円
・時間指定配送希望:+1,100円
それでもまだ全然ニトリ家電は安いのですごいですよね…。
リサイクル処分があるときは注意
洗濯機の買い替えでの購入の場合、今使っている洗濯機のリサイクル処分が必要となります。
その場合はニトリに4,400円の支払い+郵便局でリサイクル券の購入が必要です。
リサイクル券の料金については処分予定の洗濯機のメーカーにより価格が違いますが大体2~3千円くらいです。
延長保証は加入しておいた方が良い
デメリットでも解説していますが、故障リスクがあるので延長保証は加入することをおススメします。
メーカー保証1年に+4年で5年間全額保証になります。
- 延長保証加入料
- 洗濯容量10㎏タイプ:5,500円
洗濯容量12㎏タイプ:7,000円
ニトリの延長保証サービスについてはこちらで詳しくチェックできます。
まとめ
ニトリのドラム式洗濯機について家電のプロ目線で解説しました。
格安&コンパクトを実現しているので購入ハードルがとにかく低くなりました。今まで価格や設置条件でドラム式洗濯機を諦めていた人にとってはかなり魅力的だと思います。
しかし、仕様や特徴を細かくチェックすると、全員におススメとは言えない洗濯機でしたので自分に合うのかをしっかり考えた上で選んでいきましょう。
- ニトリのドラム式洗濯式を買うべき人
- ・一度の洗濯量が少ない
・そこまで衣類が汚れることが少ない
・コンパクトな洗濯機を探している
・価格をとにかく抑えたい
- ニトリのドラム式洗濯式を買わない方がよい人
- ・普段から洗浄力を重視したい
・光熱費を抑えたい
・故障リスクが少ない方がよい
・乾燥時間が遅いと困る
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。